2024/05/07

【代表インタビュー】「自分らしく最高の婚礼を作るために」COCOSTYLEはあきらめない

私たちはウエディングプロデュースカンパニーCOCOSTYLE株式会社です。「ウエディングを通じて人の成長をサポートする」ため、日々プランニングに向き合いながら、ウエディング業界におけるキャリアや働き方の選択肢を広げるための挑戦を続けています。

今回は代表の荒井さやかが、なぜウエディングプランナーという仕事を選び、COCOSTYLE株式会社を立ち上げるに至ったのか。そしてこれから先、チームで成し遂げたいことについてお話しします。

COCOSTYLE株式会社代表 荒井さやか
北海道函館市出身。大学卒業後、北海道内の結婚式場にウエディングプランナーとして入社。約5年勤務し、成約率85%と社内トップの成績を収める。リクルートブライダル総研主催「GOOD WEDDING AWARD 2011」にて準グランプリを受賞。2011年9月に独立。Coco style WEDDINGブランドマネージャーとして結婚式作りを続けると同時に、事業者向けのコンサルティングや人材育成、講演、執筆活動を通してウエディング業界の働き方のアップデートにも奔走する。

「こんなに愛が見えて感情が動くなんて」ウエディングプランナーという仕事との出会い

読者のみなさま、初めまして、こんにちは、あるいはお久しぶりです。COCOSTYLE株式会社(以下:ココスタイル)代表の荒井さやかです。

今はフリーウエディングプランナー、そしてウエディングプロデュース会社の代表をしていますが、子どもの頃から音楽に打ち込み海外に演奏旅行に行ったり、高校生では演劇に取り組んだり、大学では教員を目指したり、ウエディングの仕事をするまでこの職業を考えたことはありませんでした。結婚式に参列したこともなかったんです。

ウエディングプランナーという職業を知ったのは大学4年生のとき。教員採用試験に向けての講義中にふと、「なぜ社会人経験もなければ子育ての経験もない私が、人を育てることについて議論しているのだろうか」と違和感を抱いてしまったんです。それを機に教員ではなく一般企業への就職を目指し就職活動を開始。そのなかで知ったのがウエディングプランナーです。

〈荒井さやか〉

調べているうちに、ウエディングプランナーは教師と似ている仕事だと思うようになりました。私にとって教員は、答えを教えるのではなく、子どもの現状を考え、質問を投げかけて子どもが自ら答えを見つけられるように授業を設計する仕事。

ウエディングプランナーも同様に、結婚式を挙げたいおふたりとの会話を通して、まだ言語化できていないふたりの「らしさ」や家族や友人への想い、結婚することへの期待や不安などを引き出しながら、おふたりだけの時間と空間を作る仕事なのではないかと思いました。また、私は音楽や演劇などで「人を惹きつける演出をする」ことに打ち込んでいたので、その点もぴったりだと確信したんです。

北海道の結婚式場にプランナー職として就職してから約2ヶ月後、お客さまの結婚式を通して「こんなに愛が見えて、感情が動くのか」と驚きました。列席しているご家族やご友人だけでなく、いちスタッフである自分の感情も動かされたことに感動し、結婚式づくりに夢中になっていきました。

足を運んでくださったお客さまには、「とにかく自分たちの会場で幸せな結婚式をしていただくんだ!」という思いで向き合った結果、毎月のように指名契約をいただくように。営業パーソンとして「4年半で約500組を担当し、成約率85%」という実績をあげられていたことにも、やりがいを感じていました。

フリーになり実感したオリジナルウエディングの可能性とチーム作りの困難さ

独立したのはウエディングプランナーを始めてから4年半後の2011年9月。きっかけはとあるウエディング業界誌の特集です。「フリープランナーの時代がやってくる」という表紙のコピーと凛とした花嫁の眼差しに目を奪われて購入。数時間かけて熟読しました。

すでにフリーとして活躍している先輩方のインタビューを読んで、当時の日本にはまだ馴染みのなかった「フリープランナー」という働き方を知れば知るほどワクワクしてきたんです。

そのときの私は、式場の枠や業界の慣習にとらわれず一組でも多くのカップルに結婚式の素晴らしさを知ってもらいたいと新しい目標を探していた時期。「次に私がやるべきはフリープランナーだ!」と、会社とメディアがコラボした婚礼商品を発売するというプロジェクトをヒットさせた勢いで、退職を宣言。第1回GOOD WEDDING AWARD準グランプリを受賞し、担当していたお客さまの婚礼を見届けて独立しました。

独立後はありがたいことに初年度で8組の結婚式をお手伝いをさせていただき、「ふたりらしい結婚式の実現」と「フリープランナーの介在価値」の手ごたえを感じました。2015年には12組の婚礼を実施し、「自宅の庭で一から耕す手作りウェディング」のようなCoco style WEDDINGらしさの基礎となるウエディングも生まれました。

 

オリジナルウエディングの魅力の輪がカップルのみなさまのおかげで広がっていく一方で、それを支えるためのチーム作りはなかなか軌道に乗せられなかったんです。私自身の妊娠を機にメンバーを迎え入れたのですが、2年弱で解散。それを機に、やってほしいことをやってくれる人を雇うのではなくて、メンバー自身が夢を実現したり仕事や人生を心から楽しむ場所としてココスタイルを選び事業に参画すべきなんだと、経営者として心に刻みました。

自分らしく生きることを楽しみながら人生を歩む世界を作りたい

〈式を結んだカップルを笑顔と拍手で見送るスタッフら。中央:荒井〉

2018年に実施した「ランウェイのあるウエディング」をきっかけに、人生を表現する結婚式を作るのがCoco style WEDDINGの存在意義だと確信しました。フリープランナーの可能性を広げ、確かなものにしていくため、Coco style WEDDINGのロゴや公式サイトを作成しリブランディング。チーム作りにももう一度奮起し、SNSや過去にウエディングをあげてくださった方とのつながりがもとになり、全国各地から10人のメンバーが集まって2021年に「COCOSTYLE株式会社」が誕生しました。

2024年3月から4期目がスタートし、プランナーだけでなく、経理や人事、デザイナーやマーケティングのスタッフも含め約20人が集まるチームになりました。黎明期を抜け、第二創業期のフェーズに来ていると思います。

そのために今期取り組んでいきたいのは、各事業が独り立ちしていくようにすること。特に婚礼事業はより多くのカップルにおふたりにしかできない日を迎えていただけるように、パワーアップしていきたいと考えています。

働く環境も整えていきたいです。ココスタイルはフルリモートが基本なのですが、それは時間や場所に縛られずに、どこにいてもウエディングに携わる人自身の「やりたい」という気持ちがあれば最高の婚礼作りができる会社でありたいから。北海道内だけでなく岐阜や福岡に住んでいるプランナーもいて、リモートでお客さまとお打ち合わせをし、婚礼に合わせて北海道へ出張するというスタイルで唯一無二の一日を迎えています。

〈お客さまとの打ち合わせや社内のミーティングはオンラインで行う〉

プライベートもキャリアも充実させ自分らしくありたい。ウエディングの仕事をずっと続けていきたい。ウエディングづくりに携わる人自身のそんな願いを叶えることが、婚礼を挙げるおふたりの幸せにもつながると信じています。そのためには制度や働く環境をもっと整える必要もありますし、資金も確保しなければなりません。

私たちが目指すのは、「自分らしく生きることを楽しみながら人生を歩む人が世の中にあふれる」社会を作ること。壮大で大きな目標ですが、今いる仲間とこれから出会う仲間と実現させたいです。

COCOSTYLE株式会社採用情報ページ

文:成田愛恵
アイキャッチデザイン:おのさや
アイキャッチ写真:Uawedding
記事中写真:itowaphotograph